HOW DO YOU
DECIDE
分譲宅地選びのポイント

LAND

失敗しない!平屋のための土地探し!

このところ、平屋の物件が増えたと思いませんか?

シンプルなデザイン性、勾配天井、コミュニケーションの取りやすい間取りなど、平屋ならではの新生活にも憧れる方も多いはず!だけど、いざ土地を探すとなると、希望の間取りが収まらなかったり、どうやって探して良いかわからなかったり…。土地探しにお疲れの方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで今回は、平屋のための土地探しで意識すべきポイントを見ていきましょう!


記事の目次

・住みたい環境のイメージを固める!
└建ぺい率と用途地域とは?
・立地条件別でみる平屋の土地選び!
└便利な商業エリアで注意するポイント!
└住宅街に平屋を建てるポイント!
└周りに家のない土地を選ぶポイント!
・まとめ


住みたい環境のイメージを固める!

平屋はLDK・水回り・寝室・子供部屋・玄関といった家の全ての要素をワンフロアに入れる必要があり、同じ延床面積で比較すると2階建てよりも広い敷地が必要となります。また、採光・通風を取り込めるのは1階に限られます。その他にも、車社会で雪国の富山では車の所有台数分のカーポートが欲しいという方も多いでしょう。つまり、どんな場所で平屋を建てるとしても、「採光や通風を十分に得られ、駐車スペースも確保できる余裕のある土地」を探すことが大前提になります。

次に、どんな環境や立地条件で平屋を建てたいとお考えでしょうか?最近では、県外から富山へ移住されたい方、特に周りにお家の少ない土地を求める方も増えてきました。
まずはどのようなエリア・環境に住みたいか「イメージを固める」ことが重要です。平屋のための土地を選ぶと言っても、商業エリア・住宅街・郊外・田園地帯など立地条件によって、それぞれ気にするポイントが異なるためです。土地情報には必ず記載のある「用途地域」や「建ぺい率」に注目しましょう。

 

┗「用途地域」と「建ぺい率」とは?

「建ぺい率」とは「その土地に建てられる建物の1階床面積の上限」です。下記の図をご覧いただくと、同じ200㎡の土地でも、建ぺい率が大きい方が床面積の広い建物を建てられることが分かりますね!平屋を建てる際は、建ぺい率が大きい土地の方が有利です。建ぺい率には、雪国の必需品、カーポートも含まれまるので注意が必要です!(緩和条件を満たすカーポートであれば先端から1m以内の部分のみ建築面積に含めずに済みます)

 

「用途地域」によって地域ごとに建物の使い道(建物の種類・用途・規模・構造)が決められており、全部で13種類あります。住宅と大きな工場が混在しないのは、この用途地域が定められていることによります。ここでは住居系・商業系・工業系と大まかに3つに分けました。自分の住みたい環境はどこに当てはまるでしょうか?

 

┃土地の立地条件別でみる選び方のコツ

ここでは特にお問い合わせの多い、3つの立地条件別に土地選びのコツを紹介いたします。

・周辺に商業施設が多くある便利な立地
・ゆったりと家々が建ち並ぶ住宅街の中
・田舎暮らしなど周囲に家が少ない環境 等

 

┗便利な商業エリアで注意するポイント!

将来、車を手放しても生活できる便利な商業エリアで平屋を建てたい方も多いでしょう。商業エリアでの土地探しは、「建ぺい率が100%のエリアだと、お隣に高層の建物が境界ギリギリまで迫る可能性がある」「将来にわたって採光や通風を十分に取るための敷地の余裕が必要」である点を念頭に置くことが大切です。

1.建ぺい率と周囲の建物のチェック
幹線から程近い商業エリアの建ぺい率は60~100%。100%ということは敷地全部に対して建物を建てることができるので、平屋を建てるには大きなメリットに感じられます。しかし、商業エリアでは周囲に建てられる建物も大型の工場以外には特段制限がなく多種にわたります。仮に、敷地に目一杯の平屋を建ててしまっていた場合、将来、周囲を高層の建物に囲まれた場合は採光や通風の取りにくい暗い家になってしまいます。特に南側の日照に注意しましょう。

2.土地に合った家づくりを
仮に、気に入った土地が少し狭くて「採光や風通しがいまいちになりそう…」という場合も、吹抜けに開口部を設けたり、天窓や中庭を設置することである程度、回避できる場合があります。平屋の建物の設計に慣れたメーカーや建築士を選ぶとよいでしょう。また、「希望の間取りが収まらない!」という場合は、思い切って2階建て・3階建てにする手も。駐車スペースや延床面積が格段に確保しやくなります。1階に駐車スペースを組み込んだり、2階にリビングを配置し採光を確保。将来に備えてエレベーター設置スペースを確保しておく等の工夫をすることが可能になります。

 

┗住宅街に平屋を建てるポイント!

ゆったりと家々が建ち並ぶ住宅街をイメージされる方も多いでしょう。同じように見える住宅街でも、指定される用途地域によって建ぺい率が異なり、特に建ぺい率が小さく抑えられている、第一種低層地域、第二種低層地域で平屋用の土地を探す場合は注意が必要です。

1.建ぺい率のチェック
第一種・第二種低層地域では1~2階建ての住宅のみがゆったりと建ち並び、3階建ての建物はありません。良好な住環境を保護するために、下記の決まり事が定められているためです。
・絶対高さの制限 10mまたは12mと、建物高さの制限があります
・後退距離制限敷地 境界から建物の外壁までの距離を1mまたは1.5m離す
・北側斜線制限 隣接地南側の採光を保護する為に一定の高さ、角度の内側で建物を抑える制限

準防火地域の耐火建物や行政庁の指定する角地であれば、建ぺい率に10%を加算した数値に緩和されることもありますが、富山市内であれば第一種低層地域、第二種低層地域の建ぺい率はおおよそ40~50%。「この住宅街は隣の建物との距離も広く、3階建ての建物の影になることもない。平屋にぴったり!」と感じても、建ぺい率が40%~50%の場合は、土地面積を広めに確保しなければ希望の平屋の間取りやカーポートが収まらないケースがあるのです。

2.建築協定や緑化協定のチェック
良好な環境作りのために「建築協定」や「緑化協定」が結ばれていることもがあります。例えば、建築協定で「隣地境界よりも2m以上離す」と決められている場合や、「緑化協定」で緑化すべき面積が定められている場合は、建物やカーポートに使用できる面積がさらに小さくなりますので、より慎重な検討が必要です。

3.土地に合った家づくりを
その団地のロケーションをとても気に入った場合は、2区画まとめて購入することも検討してみることよいかもしれませんね。また、郊外型の分譲宅地の場合は一般的に土地面積にゆとりがあります。一番外側に面している区画は広々とした開放感とともに、通風・採光を十分に得ることができることもありますよ!

 

┗周りに家のない土地を選ぶポイント!

「周囲に家々の少ない環境に平屋を建てて、立山連峰を眺めたい」方も多いでしょう。通常、広々とした土地をお求めになると思いますし、ほとんどのケースで建ぺい率が問題となることはないと思います。ここでは「再建築可能」のワードを押さえましょう。建物を建てられない土地に遭遇するケースが多くなります。

1.再建築できるかのチェック
富山市内の田んぼが広がっているエリアはほとんどの場合が「市街化調整区域」。この調整区域内で農家以外の方が家を建てる場合、下記のいずれかを満たす必要があります。
・「既存宅地」昭和46年1月30日以前から地目が宅地
・「50戸連たん」50以上の建築物が一定の距離に連たんしている土地の区域内(注1)

この2つに該当しない土地は建築及び再建築ができない可能性が高いです。売地として流通している物件で気に入ったものがあれば、必ず「再建築可能であるか?」を確認しましょう。中古住宅を解体して新たに建物を建てたい場合も同様の確認が必要です。(注1「50戸連たん」により今回建築できたとしても、数十年後に連たんが維持できなくなった場合に再建築不可となる場合もあります)

2.田舎の場合はそもそも建築可能か?のチェックを
では、富山市や高岡市から離れて、田園風景が広がるいわゆる”田舎”はどうでしょうか?基本的に元は「田んぼ」か「畑」ですので、すぐに家を建てられる状態の売地は、ほとんどないとお考え下さい。家を建てるためには、大きく下記の4つの要件を満たす必要があります。実は、この4点をクリアしつつ、予算内かつ着工時期に合わせることはなかなか困難です。
・敷地が建築物を建築できる幅4m以上の道路に2m以上直接接していること(道路に見えても建築可能な道路とは限らない点に注意)
・上下水道の引き込みが可能であること(電気は電力会社負担のケース有り)
・雨水等の排水先(用水等)を確保でき、地元の排水同意を得ること
・地目を「田」や「畑」から、住宅を建てられるよう「宅地」に変更可能であること

上記以外にもクリアすべき課題があるケースもあります。整然された田んぼが延々と並んでいるエリアは農業振興地域に指定されていることがあります。家を建てるには農業振興地域除外申請、農地転用申請といった手続きが必要となり、少なくとも半年程度の時間がかかることも。また、農村整備事業等の整備済み農地や優良農地は、農家ではない方には建築許可がそもそも下りません。

3.土地代金以外にかかる費用をチェック
再建築可能な土地を安く手に入れることができる場合でも、「農地転用費用」「地目変更費用」「分筆・測量費用」「上下水道引込み工事」「土盛・擁壁工事」といった費用が別途かかることが多いです。契約前にしっかりと確認することが大切です。調整区域の土地や農地の取り扱いに慣れた不動産業者の仲介物件が安心です。

4.それでも周囲に家々の少ない田舎に住みたい場合
一番可能性が高いのは、空き家を解体して家を建てるケース。再建築の要件を満たしている可能性が出てきます。こちらについては後日改めて記事にまとめたいと思います。

 

┃まとめ

土地選びに疲れてしまう前に、何を優先し、何を大事にしたいのかをご家族でじっくり考えて、自分たちの住みたい環境のイメージを固めましょう。住みたい環境のイメージが固まっていれば土台ができたも同然です。立地条件ごとのポイントに注目しながら、ブレずに土地物件を絞っていくことができ、疲れない・後悔のない土地選びに繋がります。
また、平屋を建てる場合は近年増加している水害にも注意が必要です。平屋の場合は床上浸水したら家全体が水浸しになってしまいます。契約をする前にハザードマップ等で確認しましょう。ビルト不動産ではご希望の方に「エリア調査レポート」をお渡ししていますので、より安心です。

ビルト不動産では富山県の地域密着の専門スタッフがお客様目線で土地選びからサポートします。随時相談会を開催しておりますのでお気軽にご相談ください。